幼馴染み~初恋物語~

その時である。

「和樹君っ!!危ないっ!!!」

櫻が悲鳴にも似た声で叫んだ時、龍聖が相手のボールに向かって滑り込んで、和樹と接触したのだ。

うずくまって、「いたーいっ!!いたーいっ!!」と足を押さえて苦痛で叫ぶ和樹の声がスタンドの櫻にも聞こえた。

「和樹君…………大丈夫かな…………」

痛々しい和樹を眺めていた櫻が、怪我をさせた当事者の龍聖を見ると、何事もなかったようにボールを持っている相手を追いかけていく。

まさかっ!!

わざと怪我をさせたんだ!!

嫌な予感が櫻の胸を締め付けた。

私が明日、イルミネーションを和樹君と見に行く約束を断らなかったから…………

絶対にそうだ…………

あれほど痛がっている和樹君を放っておくなんて…………

酷い…………

酷いよ…………龍聖くん…………