幼馴染み~初恋物語~

曖昧な言葉で濁した櫻は、今まで心配していた不安と、愛瑠の大笑いするギャップで頭が混乱してしまう。

あれ?

愛瑠ちゃんは和樹君を好きじゃないの…………?

えっと…………どういう事?


?マークでいっぱいの櫻の肩をポンッと愛瑠が叩いた。

「別に隠すことないじゃーんっ!!和樹君に言ったりしないからさぁ?」

「えっと…………うんと…………本当に好きじゃないよ…………?」

結局、否定した櫻は心の中で何度も呟く。

愛瑠ちゃんは、和樹君の事が好き?

何度も言おうとした。

でも愛瑠も和樹が好きだったら……という不安が邪魔をする。

何て聞けばいいのか?と迷ってる間にも、自転車の練習をしている和樹と修を見て、愛瑠は応援していた。

「和樹くーんっ!!愛瑠が応援してるよっ!!」

これでは、和樹君が好きなの?
なんて聞ける空気ではない。

愛瑠は和樹を好きじゃない。大丈夫。
という気持ちより、不安の方が勝ってしまう。

どうしよう…………

あっ!!

冗談ぽく聞いてみようっ!!

愛瑠ちゃんは誰が好きなのーっ?

これだっ!!

意を決した櫻が愛瑠の横顔を見た。