幼馴染み~初恋物語~

また練習が再開して、和樹の自転車を修が支えて走り出す。

「まだ持ってるから大丈夫っ!!前見てっ!!」

「わかったっ!!」

そんな二人の姿を公園の隅で見ていた櫻と愛瑠は、微妙な空気が流れている。

「櫻ちゃん?頑張ってる男の子ってカッコいいね?愛瑠ね?あんな姿を見てると応援したくなるんだぁ。」

「う…………うん…………」

櫻達はまだ1年生なので、すぐに何かあるわけでもない。

しかし、なんとなくだが、いつも一緒にいた和樹が遠くに行ってしまうような気がした。

愛瑠ちゃんは、和樹君を好きにならないでください…………

神様、お願いします…………

心で祈り続けていた櫻に愛瑠が静かに言った。

「櫻ちゃんって……和樹君の事…………好き?」



「えっ………………………………」