幼馴染み~初恋物語~

「すごーいっ!!お兄ちゃん監督みたい」

「僕もお兄ちゃんみたいに上手くなりたいっ」

そんな子供達に自分の小学生の頃を思い出して笑っていた。

「すぐに上手くなるよ?よしっ!!もう1回行くぞっ!!」

和樹と子供達がまた公園の中央に戻っていくとサッカーが始まった。

「よっしっ!!黒シャツ上手くなったぞ?おっ!!赤シャツっ!!諦めないでボールを追いかけろっ!!あ~っ!!もうちょっとだったな?頑張れば取れたぞ~?」

まるでサッカー教室のような風景。

サッカーが何もわからない櫻は、座って眺めているだけで退屈だったが、1つだけ嬉しかった事がある。

それはサッカーをしている生き生きとした和樹の笑顔が、幼い頃からずっと好きな笑顔だった事。