幼馴染み~初恋物語~

和樹がボールを持つと、子供達が束になってかかってきても、ボールは取られない。

「よっしっ!!青シャツっ!!ゴール前に走れーっ!!」

青いシャツの少年がゴールに向かって走ると、ピッタリのタイミングで足元にボールが転がってきた。

「お兄ちゃんっ!!上手すぎっ!!」

「あんなパス簡単に出せないよ~」

5人の少年達が口々に、和樹の不満を言う中、青いシャツの少年がゴールを決めた。

「みんな集合っ!!」

和樹は子供達を集めて、落ちていた木の枝で、箱を書いて説明し始める。

「俺がここでボールを持ったら、一人はドリブルで抜かれないようにここに立って、ボールを取りに行く。
そしてもう一人はパスコースを塞ぐためにここに立って、俺について走る事。
一人はずっと青シャツをマークする事。パスを出された時に、ボールが取れるようにな?」

子供達にサッカーの理論を必死に説明する和樹。