幼馴染み~初恋物語~

照明が消えて、映画が始まった。

高校1年生の櫻のように小さな少女の唯が、遊び人の男に騙されて失恋したシーンから始まる。

「男を見る目がねぇのかよ…………イケメンはこんな地味な女の相手しねぇっての…………」

いちいち文句をつける和樹に櫻が言う。

「女はね?寂しい時や辛い時に優しくされると、惹かれちゃうんだよ?」

「ふーん…………櫻もそうなの?」

「えっ…………えっと…………うん…………」

戸惑い気味に答えた櫻は、健一の事を思い出していた。

櫻が辛い時に、いつも側にいてくれたから付き合ったのは、今でも良い思い出である。

そんな気持ちを察する事もなく、ポップコーンを食べながら興味無さそうに、足を組んで見ている和樹と、必死に目を輝かせて見ている櫻。