幼馴染み~初恋物語~

「仕方ないなぁ…………家まで送ってやるかっ」

「仕方ないってなに~?」

面倒そうに言って笑う和樹と、冗談ぽく怒って頬を膨らませる櫻の間に、修が割って入る。

「お前らいつまでも仲良いんだな?夫婦喧嘩は犬も食わないってかぁ?」

「俺達そんな関係じゃないからっ!!」

慌てて否定した和樹だが、櫻と一緒にいるとやっぱり楽しい。

杏佳や年上の不良達と遊んでいる時よりも、気楽であり、飾らない自分でいられる。

櫻って可愛いよな…………

今、彼氏いないって…………

ぼんやりとそんな事を考えていた和樹の背中を押した修が笑った。

「はいはい。櫻ちゃん?和樹に家まで送ってもらいなよ~?」

「はーいっ!!和樹君?ちゃんと家まで送ってね?」

修の言葉に乗って、和樹に微笑みかける櫻。

二人きりだったら、「家まで送って?」なんて言えなかった櫻が、修のお陰でこうして和樹と一緒に帰ることになった。