幼馴染み~初恋物語~

「櫻っ!!」

「えっ?和樹くんっ!!」

会話を交わすのは本当に久しぶり。

驚いている櫻に、和樹はニコッと笑顔を見せた。

「なぁ?櫻って今日暇だろ?」

「別に暇でもないけど…………」

「彼氏と一緒にライブに行かない?修のバンドのライブなんだけどさ~?」

手に持っていた2枚のチケットを押し付けるように差し出すと、櫻は冷たく言い放った。

「私達、この前別れたし…………和樹君が彼女さんと行けば…………?」

「杏佳は行けないから…………」

和樹は杏佳が行けないから頼んでいるのに、このままでは、修に迷惑をかけてしまう。

どうしよう…………

今から暇な誰かにあげてもらえないかな…………?

こんな事を考えていた和樹に、櫻が言った。

「誰も行く人がいなくて困ってるなら…………私が一緒に行こうか…………?」

和樹が困っている表情なんて、ずっと一緒にいた櫻は全てお見通しだった。