幼馴染み~初恋物語~

1年生は学校に慣れるまで午前中授業となり、しばらくは昼頃に帰ってくる日々が続く。

上級生が劇や音楽でもてなしてくれる1年生を迎える会。

上級生に連れられて学校を案内される学校見学。

給食室のおばさんが作ってくれる初めての学校給食。

慌ただしく日が流れるとすぐにゴールデンウィークに入る。




そして学校生活にも慣れてきた5月下旬の給食の時間。

みんなで仲良く給食を食べようという意味もあり、給食は教壇を向かってではなく、周りの4つの机を固めて生徒が向き合って食べる。

和樹は櫻の向かい側。

修は愛瑠の向かい側。

この4人がいつも一緒に給食を食べながら話すメンバーだ。

いつもテレビの話や、休みはどこに行くとか、フットサルの話題で盛り上がる4人。

今日も同じように、会話は弾んでいた。

「昨日の昼休み、和樹は3年生を相手に3点も決めて凄いよな?」

「和樹君は小さい頃からサッカーしてるから上手いもんね~!!」

「うんっ!!」

またサッカーの事で褒められて、上機嫌の和樹が愛瑠に尋ねる。

「愛瑠ちゃんは何か習い事してるの?」

「愛瑠はダンススクールに行ってるよ?」

すると修がご飯を食べながら、タコ踊りのような動きをしてみんなを笑わせた。

「俺もダンスできるよ~」

「そんなんじゃないよ~っ!!愛瑠のは、もっと本格的なやつだよ~っ!!」

愛瑠のツッコミに4人が笑う。

そんな楽しい給食の時間。