幼馴染み~初恋物語~

唇が触れる合うと、ぼんやりと虚ろな瞳の櫻を見つめる健一。

「フフっ…………櫻ちゃんのキス…………可愛いね…………」

健一の言葉に、櫻は赤く頬を染める。

こんなに近くで見つめられたら…………

恥ずかしいよ…………

でも…………

ドキドキしてるのが、自分でもわかる…………

自分の耳にも聞こえそうな、うるさく脈を打っている心臓の音。

それをごまかすように真っ赤になった火照る顔を、健一の胸に埋めて抱きついた。

こうしていると安心する…………

幸せってこういう事なんだ…………

そんな事を思いながら、甘えてくる櫻の耳元で、健一が優しく微笑みかけて、小さく囁いた。

「櫻ちゃんの事…………好きだよ…………」

「私も…………好き…………」

今では櫻も気持ちの整理がつきはじめ、自分からも健一の期待に応えようと、求められれば必ずキスをするようになっていた。

女は子孫を残すために、未練を残さず次の恋に進めるように、遺伝子ができている。

櫻は和樹の事は心のどこかで気にしながらも、自分を想ってくれている健一に惹かれていった。