幼馴染み~初恋物語~

「櫻ちゃんは下駄だけど、足は大丈夫?」

「はい。大丈夫ですよ~」

「櫻ちゃんは、どんなお願いしたの?」

「そういうのって、言ってしまうと願いが叶わないんですよ~?だから秘密です」

「そっかそっか。その願いが叶うといいね~?」

「はいっ!!」

次の瞬間、健一は一瞬だけ思い詰めた表情を見せて、一旦深呼吸をした。

「あ…………あのさぁ…………その願いって幼馴染みの和樹君の話かな…………?」

「えっと…………はい…………そうです…………」

俯き気味に返事をした櫻に、健一は聞こえるか聞こえないぐらい小さな声で言う。

「俺…………櫻ちゃんの恋を応援する事にしたから…………」