幼馴染み~初恋物語~

困惑した表情のまま、櫻は柚乃に耳打ちした。

「あのね…………和樹君が寝ている間にキスしたんだよ…………もう失恋しちゃったんだけど…………」

「えーっ!!」

「ちょっ…………ちょっとっ!!大きな声を出さないでよ~?」

「ごめーんっ!!よく一緒にいるなー?って思ってたけど、やっぱり和樹君だったの?」

「うん…………」

「和樹君って茶髪の派手な先輩と付き合ってない?」

「付き合ってるよ…………」

「櫻が好きな人って、健一先輩とどっちなのかなぁ?って思ってたけど。」

「ずっと和樹君が好きだったから、健一先輩の事は考えた事ないよ?」

「ふ~ん。健一先輩と櫻もお似合いだと思うけどね~」

柚乃にそんな事を言われると、また櫻は健一に視線を向けた。

お似合いなのかなぁ…………

私なんかでも釣り合うのかなぁ…………

大人っぽい容姿に、大人っぽい振る舞いをする健一を見ていた櫻は、恋人候補の一人として考え始めた。

人に言われると意識してしまうのも、1つの恋の形。