幼馴染み~初恋物語~

「んっ。テニス部が気になる?」

「ううん。幼馴染みの櫻がテニス部だから。よく宿題見せてくれたなぁ?って。今日は自分で宿題したから大変だったんだよ~」

聞いただけでわかる、世界中の誰よりも知っている声。

和樹の声が聞こえてきたのだ。

「宿題は自分でするもんでしょ~?」

「そうだけど、櫻は見せてくれるから楽だったなぁ?って」

まだ和樹が度々、櫻の名前を出すというのは、未練を残している証拠なのだが、櫻はそんな裏側を読み取る事など、まだまだできる歳ではなかった。

私って…………

宿題を見せる係くらいにしか思われてなかったんだ…………

その為に、和樹君は私と一緒にいたんだ…………

それなのに…………

私は勘違いしてた…………

今、気合いを入れたばかりなのに、もう涙が頬を伝う櫻。