幼馴染み~初恋物語~

次の日。

もちろん櫻は和樹を迎えに行くはずもなく、一人で学校に向かった。

一人で歩く道って…………

こんなに遠く感じるの…………?

落ち込んでいる時に一人で歩くと、どうしても色々な事を考えてしまうので、学校までの道のりが遠く感じられてしまう。

教室に着いたら和樹君がいるんだよね…………

どんな顔をすればいいかわかんないよ…………

そんな事ばかり考えてしまう。


そして櫻が教室に到着すると、和樹は机に向かって宿題をしていた。

いつもなら「頑張って!!」と一言くらい声をかけるのに、そんな事もできなくなった。

授業中も気にしないようにしよう。と努力はしたものの、どうしても櫻は和樹を目で追ってしまう。

もう関係ないんだから…………

早く忘れなきゃ…………

忘れようとすればするほど、頭の中は和樹でいっぱいになっていた。