幼馴染み~初恋物語~

その時、思い出していたのは、小学1年生の頃に、秘密基地で一人で泣いていた時の事。

あの時は、お母さんに怒られて…………

秘密基地でこんな風に真っ暗なところで泣いてたっけ…………

そこに和樹君が迎えに来てくれて………

かっこよかったなぁ…………

寂しい時、辛い時、櫻は王子様の登場を待っているのが乙女心というもの。

心のどこかでは、まだ和樹の事を待っていたのだ。

しかし一時間、二時間と時間が経過しても、着信は0のまま。

そしてようやくピロリロリーン♪とトークアプリの着信音が部屋に響いた。