一方、和樹と杏佳は校舎裏の中庭で話していた。
携帯をポケットから取り出した杏佳を見た和樹が、嬉しそうに話す。
「あっ!!その携帯ストラップって櫻と一緒!!」
「そうなの~?偶然だね~」
和樹は時々、杏佳にこうして櫻の話をする。
女の子と二人きりの時に、他の子の話をするのは御法度だが、そこは好きな櫻と、別に好きでもない杏佳との差である。
好きな櫻には杏佳の事を一切話そうと思わないが、杏佳はただの友達だと思っている証拠だ。
杏佳は気にしていないように話しているが、本当は櫻の話なんて聞きたくない。
「ねぇ?和樹君はゴールデンウィーク何するの?」
「部活があるから特に何もしないよ?」
「えーっ!!サッカー部の人に聞いたら1日休みあるじゃん。5月5日の子供の日は休みなんだよ?予定を知らないの~?」
「えっ…………あっ…………休みあったかなぁ?」
少し慌てて惚けた和樹は、サッカー部に1日だけ休みがあるのを知っていた。
しかし予定は埋まっている。
正確に言うと埋まっているのではなく、櫻のテニス部も同じ日が休みなので予定を入れないで空けてあったのだ。
それが以前から身に付いていた習慣。
特に友達から誘われていない限り、櫻から「今度の休みに行こう」と誘われても自由に動けるようにしていた和樹の習慣なのである。
惚ける和樹を真っ直ぐ見つめて笑う杏佳が言った。
「ねぇ?休みの日にお姉さんとデートしよ~?」
携帯をポケットから取り出した杏佳を見た和樹が、嬉しそうに話す。
「あっ!!その携帯ストラップって櫻と一緒!!」
「そうなの~?偶然だね~」
和樹は時々、杏佳にこうして櫻の話をする。
女の子と二人きりの時に、他の子の話をするのは御法度だが、そこは好きな櫻と、別に好きでもない杏佳との差である。
好きな櫻には杏佳の事を一切話そうと思わないが、杏佳はただの友達だと思っている証拠だ。
杏佳は気にしていないように話しているが、本当は櫻の話なんて聞きたくない。
「ねぇ?和樹君はゴールデンウィーク何するの?」
「部活があるから特に何もしないよ?」
「えーっ!!サッカー部の人に聞いたら1日休みあるじゃん。5月5日の子供の日は休みなんだよ?予定を知らないの~?」
「えっ…………あっ…………休みあったかなぁ?」
少し慌てて惚けた和樹は、サッカー部に1日だけ休みがあるのを知っていた。
しかし予定は埋まっている。
正確に言うと埋まっているのではなく、櫻のテニス部も同じ日が休みなので予定を入れないで空けてあったのだ。
それが以前から身に付いていた習慣。
特に友達から誘われていない限り、櫻から「今度の休みに行こう」と誘われても自由に動けるようにしていた和樹の習慣なのである。
惚ける和樹を真っ直ぐ見つめて笑う杏佳が言った。
「ねぇ?休みの日にお姉さんとデートしよ~?」


