勝てば王子様という幼い少年同士の戦い。
真吾も子役というプライドがあり、どうしても主役が欲しい。
「和樹君が王子様になって~っ!!絶対に勝って~!!」
櫻の応援の声を背にしている和樹は櫻の為にも、王子様がどうしてもしたい。
そんな二人の運命のじゃんけんが始まった。
「いくよっ!!じゃんけんぽんっ!!」
真吾は和樹より少し遅れて手を出して途中で変えた。
後出しだ。
「やったーっ!!僕が王子様っ!!和樹君はじゃんけん弱いねぇ?」
担任の女の先生も見ていたが、子供のじゃんけんの出し方にいちいち口を挟んだりしない。
「じゃあ真吾君で決まりね?」
先生がそういうと、和樹は真吾に詰め寄った。
「後出ししただろ?もう一回やり直しっ!!」
「はぁ?後出しなんてしてないよっ!!負けたからって文句言わないでよ?」
「先生っ!!真吾君が後出ししたの見てたよね?」
和樹は先生にも言うが、ほんの1秒ほど遅いじゃんけんなんて、幼稚園児ではリズム感が掴めずに遅れたりもするので、特に気にしていなかった。
「和樹君?今回はごめんね?真吾君でいいよね?」
やり直して、今度和樹が勝ったら、真吾が揉めるに決まっている。
この一度のじゃんけんで決めておいた方がいいと先生は判断したのだ。
「この後出しマンっ!!」
和樹が真吾に肩を思いっきり叩くと、真吾も叩き返した。
「いてぇなっ!!」
「先に叩いたのはそっちだろっ!!」
そこで二人はちょっとした喧嘩が始まると、すぐに先生が止めに入る。
「二人ともやめなさいっ!!」
和樹が先生に掴まれて引き離されると、先生の向こうで真吾は笑いながらあっかんべーっと舌を出していた。
和樹はそれを見て悔しくて泣いてしまう。
真吾君は後出しなのに…………
先生もひどいよ…………
真吾も子役というプライドがあり、どうしても主役が欲しい。
「和樹君が王子様になって~っ!!絶対に勝って~!!」
櫻の応援の声を背にしている和樹は櫻の為にも、王子様がどうしてもしたい。
そんな二人の運命のじゃんけんが始まった。
「いくよっ!!じゃんけんぽんっ!!」
真吾は和樹より少し遅れて手を出して途中で変えた。
後出しだ。
「やったーっ!!僕が王子様っ!!和樹君はじゃんけん弱いねぇ?」
担任の女の先生も見ていたが、子供のじゃんけんの出し方にいちいち口を挟んだりしない。
「じゃあ真吾君で決まりね?」
先生がそういうと、和樹は真吾に詰め寄った。
「後出ししただろ?もう一回やり直しっ!!」
「はぁ?後出しなんてしてないよっ!!負けたからって文句言わないでよ?」
「先生っ!!真吾君が後出ししたの見てたよね?」
和樹は先生にも言うが、ほんの1秒ほど遅いじゃんけんなんて、幼稚園児ではリズム感が掴めずに遅れたりもするので、特に気にしていなかった。
「和樹君?今回はごめんね?真吾君でいいよね?」
やり直して、今度和樹が勝ったら、真吾が揉めるに決まっている。
この一度のじゃんけんで決めておいた方がいいと先生は判断したのだ。
「この後出しマンっ!!」
和樹が真吾に肩を思いっきり叩くと、真吾も叩き返した。
「いてぇなっ!!」
「先に叩いたのはそっちだろっ!!」
そこで二人はちょっとした喧嘩が始まると、すぐに先生が止めに入る。
「二人ともやめなさいっ!!」
和樹が先生に掴まれて引き離されると、先生の向こうで真吾は笑いながらあっかんべーっと舌を出していた。
和樹はそれを見て悔しくて泣いてしまう。
真吾君は後出しなのに…………
先生もひどいよ…………


