幼馴染み~初恋物語~

和樹と杏佳が一緒に帰った日の夜。

櫻は自分の部屋で机に向かって宿題をしながら、携帯を手にしていた。

トークアプリで和樹と会話をするためだ。

【もうご飯食べた?今から宿題するんだけど、和樹君はもう終わったかな~?】

櫻が気になるのは、和樹が今何をしているか?ではなく、杏佳とどうなったのか?という事。

どうして聞き出せばいいんだろう…………

茶髪の女の人と一緒に帰ったの?

なんて、ヤキモチを妬いているのが、簡単にわかっちゃうよね…………

これでは取りようによってはストーカー行為である。

和樹の事を監視しているようにすら思えてくる櫻。

「う~ん…………気にしないように…………そんなの無理だよーっ!!」

机に向かっていた櫻は、机に伏せて叫んだ。

このように束縛したいのが思春期の恋。