幼馴染み~初恋物語~

「あの……和樹君。誰かが呼んでるよ?」

和樹が廊下を見ると、2人組の上級生が目に入った。

全く誰か知らない相手。

そこで和樹は宿題をしないといけないので、櫻に頼む事にした。

「櫻が行って、何の用か聞いてきて?あんな人、俺知らないし」

「えっ…………そんなのやだよ…………なんか怖いし…………」

中1の目から見た上級生は、かなり大人に見える。

茶髪でメイクがしっかりとされているから、大人っぽくもあり、怖くも見えたのだ。

「じゃあ今、忙しいから後で来てくださいって言ってきて?」

「わかった。後で来てくださいって言うからね?」

結局、櫻は宿題と同じで、和樹の頼みを断れない。

和樹の代わりに嫌々ながら廊下へ向かうと、金髪の女子の方が笑う。

「キャハハハ!!あの子と話すのに、マネージャーを通さなきゃいけないの~?」

それが聞こえた櫻がイラッとした表情で廊下に出ていく。

誰がマネージャーなのよ…………

私、こういう人達って苦手なんだよね…………