追い掛ける櫻と逃げる和樹。

「まてーっ!!」

「何で叩くの~?」

「何でもーっ!!」

和樹に茶化されて恥ずかしい櫻は、おもちゃじゃなくてごめんね?
と思いながらも、楽しそうに笑っている和樹を見ながら、幸せそうに笑っていた。

今日は守ってくれてありがとう…………

ずっと和樹君の事を好きでいるね…………?

大好きっ!!

ほっぺにチュッてしたら喜んでくれると思ったけど、ちょっと違ったのかなぁ…………

アニメだと男の子はみんな喜んでるのに…………

恋に恋をしている櫻は、和樹と一緒に夕焼けの綺麗な景色を眺めながら、家に帰って行く。

「和樹君?見てー?夕焼け綺麗だね?」

「うんっ!!」

また少し二人の心の距離が縮まったのだった。



それからの清山軍団は、廊下でゴリの母親に怒られてるのを見られていた生徒が多かった事もあり、少し大人しくなった。

お母さんに怒られて泣いてる姿を見られたゴリも、ゴリの母親に怒られて頭を下げる清山と芦田も、強がっていても、もうカッコ悪いだけ。

何か悪戯をしても、「ゴリのお母さんに怒ってもらうよ?」なんてみんなに、からかわれるのだから。