「ずっとずっと。綾斗って呼ぶからね。」 先輩の私を抱きしめる力が強くなった。 「藍…。この時をずっと待ってた。 やっと呼んでくれた。」 「待たせてごめんね。大好きだよ。」 「俺は愛してる。」 その時、何かが私のお腹の中を蹴った。 「あ!今私のお腹蹴りましたよ!」 「おー?生まれる前から元気がいいなぁ。」 そう、私はもうすぐママになる。 性別は生まれてくるまでのお楽しみだ。 「どっちに似るのかな?」 「女の子なら藍に似て欲しいなぁ。」 「私は先輩に似て欲しいです。」