「藍!ごめん!まった?」



しばらく待っていると、先輩が走ってこっちにやってきた。



「先輩遅刻ですよ。」



わざとむっとした声で言ってみた。



「え、まじ!?ごめんな!藍!」



「ふふっ。嘘ですよ!してないです。」



引っかかった〜!



なんて言ってからかってみる。



「なんだ。よかった。」



先輩はホッと安心したように言った。


「あ。」


「え?なんですか?」


「藍、手が冷えてる。待たせてごめんな。あっためてあげるよ。」


そう言って先輩は私の手を先輩が握ってポッケの中に入れた。