「藍。何食べたい?」



お祭り会場に着いて、ブラブラしながら屋台を回る私たち。



手も繋げない微妙な距離感で歩く私たちの姿はきっと初々しいカップルに見えてるであろう。




「うーん…。特に食べたい物はないですね…先輩は何か食べたいものありますか?」



「あー俺はねー。かき氷食べたいな!」



カキ氷か…



「じゃあ私もそれ食べます」



「そー?じゃあ何味がいい?買ってくるから待ってて。」



その先輩のちょっとした心遣いにキュンとしてしまう私。



「はい。じゃあ私はレモン味でお願いします。」



「了解。ちょっと待っててね。」



と私に言い残してカキ氷を買いに行ってくれた。