そして。 真の問題はそれからだった―― * * * 春日家の門をくぐろうとして、冬場の固い落ち葉の掃き寄せられた道端に落ちていた一枚の紙が、ふと目に止まった。 (瓦版かしら) つまんで拾い上げる。 (よくある色事のうわさ話のたぐいね――あら、これは) 紫焔。 この手の瓦版は大体いい加減な内容だと分かっていても、面白おかしい書きっぷりについつい目を通してしまう。