花明かりの夜に

「……そんなところに突っ立ってどうしたの?

茶菓子は好きじゃない?」

「……いいえ、そういうわけじゃありません」


疲れたように首を振った。


「いつ竹刀が降ってくるかと思うと気が気じゃなくて」

「……ああ。なんだ、そういうことか」


ふふふと含み笑いをすると、優雅なしぐさでかるく片手を上げる。


「わかった。不意打ちはしないから。

今日はもう一手交えたから、手合わせは明日からにするとしよう。

そんなに身構えずに、安心しておあがり」

「……」


(本当に?

もう手合わせはしないの?)