花明かりの夜に

沙耶のすっと伸びた眉がかすかに寄った。


(どうしてわたしとなど……?

いくらでも、稽古相手はいるでしょうに。

――負けたままでいられないということ?)


沙耶の疑問が聞こえたかのように、紫焔は続けた。


「君の剣技は流派が違うのか、技の流れが新鮮でね。

なかなかよい刺激になりそうだ。

仕事あがりに軽く一手、お手合わせ願えるとありがたいね。

弓と違って剣はあまり得意じゃないから」


(得意じゃないようにはとても見えないけど)


心の中でつぶやく。