花明かりの夜に

ひらひらと、少しずつ、花びらが舞う。

地面は落ちた花びらに敷き詰められて、光る白い海原のよう。



もう一度。

今度は違う気持ちで、紫焔の絡めた指を握り返していた。

触れる肌のぬくもり。

それは、心までも温めてくれるようで。


紫焔に促されて、ぽつりぽつりと沙耶は語った。

これまでとても他人に話せなかったような、さまざまなこと。


忌まわしい記憶も、口に出すことで自分から離れていくような気がした。

人と共有することで、穢れも薄まるような気がした。

さらけ出せば出すほど、心が軽くなっていく。


(こんな自分でも、受け容れてくれる人がいる)


どうしようもない自分をまるごと。