花明かりの夜に

語尾がだんだん弱々しくなる。


(本当だもの。

わたしの過去を知ったら、どんな男でも逃げ出すに決まってる)

(誰もわたしなど、愛してくれない――

桔梗さまでさえ)


ふと涙がじわりと滲んで、歯を食いしばって耐えた。


(桔梗さま……

桔梗さまは、わたしが必要だと思ってくださらないの?

わたしが邪魔ですか?

わたしはここにいてはいけないの?)


沙耶のかたくなな様子に、桔梗は小さくため息をつく。