花明かりの夜に

「ここ数日でさらに腕が上がったようだな」

「……」


(そりゃあね……

これだけ毎日竹刀を振り回していれば)


手合わせを始めたあの日から、かれこれひと月近くは経つだろう。


「いいえ、とんでもありません」


頭を下げたまま答えた。


「いやいや、確実に上達しているよ」


紫焔は流し目にほほえむと、くるりと背を向けて部屋の端に座った。


「ほら、沙耶もお座り」

「あの……今日はもうおいとましてはいけませんか?」