花明かりの夜に

思わず、パラパラとめくる。


「異国の……お話ですか?」

「そう。

感じ方やものの考え方が違っていてね。

新鮮で興味深かった」

「……」

「桔梗の本を読むのもいいけど、自分の本もいいだろう。

本を読むためにでもいいから、ちゃんとお休みをお取り」

「……」


何と言っていいかわからなかった。


(本を……くださるなんて)


自分でもよくわからない感情が、じわじわと胸に浸透して満たされていく。

それは何かじんわりと温かいような、胸からあふれてくるような――