「吉里?」

「先生……あのね…」

そう言って話を切り出そうとする。

「ごめん!」

それにかぶせるように先生が口を開く。

「え……」

それってやっぱり昨日のはなかったことにしてってこと……?

「さっきの話…ちょっと聞こえちゃったんだ。不安にさせてごめん。
昨日ちゃんと話すべきだったよな。」

先生はそう言ってもう一度謝る。

「いいの…私は平気だよ?」

私はなるべく明るく言う。

「付き合おう。」

「え?」

突然すぎて頭がついていかない。

「まわりには言えないけど、卒業まで頑張れたら…結婚しよう。」

「うそ……」

先生のプロポーズに涙が溢れる。

「私で……いいの……?」

「お前じゃなきゃ嫌だ。」

「後悔しない?」

「しない。だから泣くなよ。」

先生が私の涙を拭ってくれる。

「一生離さない。」

そう言って先生は私にキスをした。