涙で先生の顔が見えなくなる。

「信じて……いいの…?」

「中途半端な態度とって傷つけてごめん。信じてほしい。」

そう言って先生は優しく私を抱きしめた。

「好きだよ、光。」

「先生、私も好き。」

「直人って呼んでよ。」

「な…なお…と…」

恥ずかしくて上手く言えない。

好きな人の名前呼ぶのってこんなに緊張するんだ。

「はぁ~、帰したくねぇ。っつってももう家の前だけどな(笑)」

いつもと違う先生が可愛くて、愛しくて、ずっとこのまま時間が止まればいいのにと思ってしまう私はものすごく欲張りだ。

「……じゃあ、そろそろ行くね。」

私はそう言って車を降りる。
先生は窓を開けて

「遅くまでごめんな。また明日、おやすみ。」

そう言って帰っていった。