「昨日はごめん…」

あぁ…やっぱり昨日のことか…

私は俯いたまま「気にしてないので。」と言う。

「なんだ、意識してたの俺だけか~。ごめんな、こんなとこわざわざ呼び出して。」

意識…してた?それってどういう意味…?

「もう戻っていいよ。時間とって悪かったな。」

そう言ってドアに向かおうとする先生の腕を思わず掴む。

「ちょ……ワケわかんないよ………先生…意識してたってどういう意味?
私のこと――――――――」

ガチャ

最後まで言い終える前に知らない先生が入ってきてしまった。

「あ!高野先生!こんなところにいたんですか!?真田という生徒が探していましたよ?」

「え?真田が?ありがとうございます!吉里、話はまた今度…」

それだけ言うと先生は印刷室から出ていってしまった。