「おはよ、光！」

「まきぃ…ふぇ……ぅ…ﾋｯｸ……ﾋｯｸ……」

真輝の顔を見た瞬間、昨日のことを思いだし涙が溢れた。

「え！？光、どした？ちょ、教室出よ。」

戸惑いながらも真輝は優しく教室から私を連れ出してくれた。
中庭に着き、ベンチに二人で腰かけると真輝は優しく「何があった？」と聞いてくれた。

「昨日……あの後帰ろうとしたら先生にこのあと用事なければ手伝いしてくれって頼まれて……図書室の本の片付けしてたら、バランス崩して倒れそうになったところを支えてくれたんだけど…そのまま抱き締められて………キス……された……
それで私……思わず好きって言っちゃって…でも先生………ごめんって……」

「そっか…」

真輝はなにも言わずに私が泣き止むまでずっと抱きしめて背中をさすってくれた。