「せん……せ…」

驚きのあまり声が途切れ途切れになってしまう。

「ごめん。」

先生は悲しい顔をした後視線をそらした。

「先生……好き………」

言ってからハッとする。すると先生は一瞬驚いた顔をしたあと、切なく笑ってもう一度「ごめん。」と言った。

「じゃあどうして……どうしてキスなんかしたのよ………」

そう言って私は図書室から飛び出した。
走って昇降口までたどり着くとこらえきれなくなり、泣いた。

その後の記憶はあまり鮮明ではない。ただ気がついたら家の前にいて、家に入ると部屋にこもってさらに泣いた。