キミじゃなきゃダメなんだ



二年生たちが彼を囲む、この隙間から。

息を整えながら視線を横にずらした先輩と、目が合う。


彼は、私をまっすぐに見つめると、おもむろに右手をあげて。


....そのまま、ピースサイン。


ちょっと照れたように。

だけど嬉しそうに。



今までに見たことがないほど無邪気な笑顔を、私に向けた。




「キャーー!!」

「今のヤバー!!」

周りの一年の女子たちが、一斉に騒ぎ始める。


「.....破壊力やば....」

「イケメンの本気を見たわ」


里菜とチョコちゃんが、横でそんなことを言う中。


当の私は、惚けていた。

心臓に何かが突き刺さったかのような衝撃を受けていた。