キミじゃなきゃダメなんだ



ーー『頑張ったら、応援してくれるんでしょ。百合』



...せん、ぱい。

ねえ、先輩。



ゴールテープの、十メートル前。


汐見先輩の身体が、一位の先輩の身体の横を通り抜ける。

......そして。



彼の腕が、身体が、白いゴールテープを、切った。




「キャーーーー!!」

私たちの横を、二年生たちが走り抜けていく。

両手を膝について息を切らす汐見先輩を、同じクラスの先輩たちが囲んだ。



「逆転勝利だーーー!!」



白団団長が、叫ぶ。

女子たちの黄色い声援が響く。


私は、息も忘れていた。

びっくりして、呆然として、その場に立ち尽くして先輩を見つめていた。


「汐見先輩、スゴすぎ....」


横で、里菜が呟く。