キミじゃなきゃダメなんだ



そのまま視線を横に向けると、色んな学年の白団の組の皆さんが見えて。


その中に、松原先輩の横に立っている、彼の姿を見つけた。

不意に、目が合う。


....先輩、見てました?

やりましたよ、私!


ダブルピースを掲げて、私は思いきり笑った。


先輩がそれに気づくと、困ったように笑う。

松原先輩や周りの二年の男子がニヤニヤ笑っているけど、私はあえて無視。

私のすぐ近くで、あの美人の先輩が他の二年の女子と「なにあれ」となにやら言っていたけど、やっぱり無視。


....いいもん、もう。


気にしないって決めたから。

私は堂々と、先輩と『友達』する。




「マル、よくやったー!!」



グラウンドを退場して生徒席に戻ると、まず里菜が思いきり抱き締めてくれた。

それから他のクラスメイトたちも駆け寄ってきてくれて、しばらく私のクラスはわいわいと盛り上がっていた。