キミじゃなきゃダメなんだ



「うわあああん!マルありがとおー!」

「いえいえ...てゆーか理子ちゃん、足大丈夫!?」

「大丈夫ー!あとで救護テントに行く!それよりほんとにありがとうマルー!」

既に役目を終えていた第一走者の子とみっちゃんも、「マル、お疲れー!」と笑顔を向けてくれた。

よかった...丸岡百合は無事役目を果たしました。


「あっ、アンカー!」


みっちゃんが叫んだ方を見ると、ちょうどうちのクラスのアンカーにバトンが渡ったところだった。


「いっけー!」


みんなでアンカーの男子の名前を呼ぶ。

そして、見事一位でゴールした。


「キャー!」

「やったー!」

「すごいすごい一位ー!」


みんなで飛び上がって喜ぶ。

席を立って、走るコースの前に集まって見守ってくれていたクラスメイトの皆も、最高潮に盛り上がっていた。