「....先輩。体育祭、楽しんでますか」
そろりと目線を上にして、先輩を見つめる。
目が合うと、彼は綺麗な顔に笑みを浮かべたまま、「うん」と言った。
「こういうとき、頑張ってみるのも悪くないかなって思えた。君のおかげ」
....うひゃ。
今の私には、最高の褒め言葉だ。
「ほ、ほんとですか?」
「うん」
「あは、えへ、ふへへへ、うれしい」
「....変な笑い方。そんなに嬉しい?」
「はい!」
先輩の日々が、もっともっと楽しくなってくれたらいい。
そのために私になにかできるなら、なんでもしたい。
だって友達だもん。
私は先輩の友達で、後輩だもん!



