それからは車内は無言だった。

10分くらい走った所で


「着いた。」


そう呟いた大我。
伏せていた顔を上げれば


「……嘘…。」


大我の方を振り向く。


「色々してたら遅くなった。」


って頬を緩めて笑った。

私は驚愕すぎて言葉が出ない。

目の前にあるのは

"結婚式場"


「……なんで?」


「サプライズ。俺1人で決めるのもなって思ったんだけど、沙亜羅の
喜ぶ顔が見たかった。」


目に涙が溢れてくる。


「泣くな。これから式だぞ。」

って大我の言葉に出来るだけ我慢してみた。

けど


「無理だよぉ。」


結局泣いてしまった。