「沙亜羅ならそう言うと思った。」


そう微笑んで架瑞は立ち上がった


「じゃあ、俺は行くわ。なんかあったら、頼れよ。」


「うん。」


架瑞が離れて5分もしない内に


「沙亜羅!!!!」


大我が走って来て"ぎゅっ"と抱き締められた。

強く強く。
まるで存在を確認するように。


「いった…。大我苦しいよ。」

「また、……」


抱き締められて気づいた。手が震えてる…。


「また、消えたかと思っ…」

あぁ、私はどれだけの苦痛を大我に与えてしまったんだろう…