落ち着いてきた所で


「あっ、ありがとう、ございました。」


うまく笑顔が出来なかったけど、女の人は笑って


「いえいえ。お役にたてて良かった。」


そう言ってくれた。

"チンッ"


1階のロビーに着く。

私はもう一度お礼を言ってまた、走り出した。


「なんであんな子に負けなきゃならないんだろう。」


そう、女の人が呟いていたのに、私は気がつかなかった。



走って走ってたどり着いたのは

海。

やっぱり海なんだ。
何かあったら、とりあえず海なのが昔から変わらない所。