[続]星に願う

「はい!」


松伏さんはすぐさま携帯を取り出して


「もしもし、朝比奈と言います。はい。えぇそうです。いえ、私は秘
書です。はい。

破水しまして。はい、はい。分かりました。」


「大丈夫か?」


「うんっ。」


凄い痛い訳じゃないから大丈夫。


「奥様、シーツか何か駄目にしてもよろしいですか?」


電話が終わったみたいで、しゃがみながら聞いてくる松伏さん。


「はいっ。」


返事を聞くとすぐさま寝室に入って、シーツを持って来た。


「社長、すぐ病院に向かいます。車まで奥様をお運びください。
着替えている時間はないようなので、シーツに包みこんで破水の水
で体を冷やさないようにしてください。」