「あ。あとさ、」
「ん?」
急に、朔の表情が真剣なものに変わった。
「同居のこと、他の奴らには黙ってろよ?」
何を言うのかと思えば、今の私たちの状況のこと。
「え、あー…。そうだね。わかった」
バレたら大変だもんね。
そこは素直に頷いて、同居は内緒にしておこうと決めた。
「じゃ、俺先行くわ。お前は時間少し経ってから出て。お前の鍵、玄関に置いてあるからこれからそれ使ってな」
「うん。わかった」
私に鍵を渡すと、朔は「行ってきます」と言って先に学校へ向かう。
誰かを見送ることに新鮮味を感じながら、私はその背中を見送った。



