「あり、がと…」 「ん」 ぶっきらぼうな返事だけど、それは朔なりの優しさだと分かる。 なんだかんだ、考えてくれてるんだ、この人は。 結局私は、彼の帽子を被りながら彼と "恋人ごっこ" で買い物をすることになった。 持参した私服は今着てるやつともう一着だけだったから、何着か買って。 2人で暮らす上で足りないと思われるタオルや食器。 一応化粧品を買うのにも付き合ってもらった。 …お化粧は滅多にしないけどね。 他にも足りないと思うものを買って、全て終わった時にはお昼を過ぎていた。