吹っ切れてるはずなのに、バカみたい。 優しく私を「千秋」と呼ぶ舜の声が蘇ってくる。 「こんな名前、大嫌い…」 そう言った時、「あぁ…」と朔は悟ったように呟いた。 「お前、一昨日彼氏と派手な別れ方したもんな」 「な、なんでそれを…っ」 「そりゃ、あの教室の前通りかかった時にあんな騒ぎがあれば誰だって注目すんだろ」 「………」 見られてた、んだ。 今更ながら、自分の行動に恥ずかしくなる。 私、とんでもないことしちゃったんだよね。