どうやら、佐久本のところへ寄ってから家に帰るんだとか。 「姉貴、元気でな」 「夏輝こそ、風邪引くんじゃないわよ?」 そんな姉弟の会話をなんだか温かい気持ちで眺める。 その後に俺にぺこりと一礼して、夏輝は帰って行った。 昨日のうちに念のためと交換して置いた夏輝の連絡先。 【西山梨花には気をつけてください。】 次の日、夏輝から来たメッセージを、俺はまだ理解しきれていなかった。