「誰だろ。こんな土曜の朝に」 「私、出てくるね?」 この家に届け物なんて来ないし、同居のことを知ってる真希と白咲君すら来たことがない。 ましてや、休日の朝から人が来るなんて無縁。 誰が来たのか疑問に思いながら、特に迷いもなくドアを開けた。 「………え」 全く想像もしてなかったその人物に、目を丸くする。 「よっ。久しぶり、姉貴」 そこには、数ヶ月ぶりに会う弟の姿があった。