─────ポン、と。 頭の上に優しい誰かの手が乗っかったのを感じたのはそんな時で。 「さ、く…?何?どうし…「強がんな。バカ」 私の言葉に被せるように聞こえた朔のしっかりとした声。 …別に強がってなんかない。 そう思ってるのに、 あぁ。朔には敵わないな、なんて思ったりしたわけで。 「ありがと」 朔はやっぱり私にとってヒーローなんだって自覚するんだ。